子供がいる夫婦が離婚する場合、話し合いでスムーズに親権を決められればいいのですが、なかなかそうは行かず裁判で争うケースも多いですよね。

その場合、専業主婦でも子供の親権は取れるのでしょうか?無職の場合は?

また、母親が有利といわれている理由は何なのでしょうか。

裁判所が何を基準に親権の判断を下すのかを踏まえて見て行きたいと思います。

離婚時の親権は専業主婦でも取れるの?


専業主婦は経済力がないから親権を取るのに不利」という意見を聞いた事がある方も多いかもしれませんが、全くそんな事はありません

専業主婦だと子供と過ごしてきた時間が長いため、むしろ有利になるケースが多いんですよ。

経済力も大事ですが、養育費や自治体の援助制度もありますし、母親に収入がほぼなくても子供を育てるのは可能です。

よってまずは何よりも「子供にとってどちらと暮らすのが自然か」が重要視されます。

親権を決める際に裁判所が考慮する項目には、

  • 子供への愛情
  • 心身の健康
  • 子供の年齢(5歳以下は基本的に母親へ)
  • 子の意思
  • 子育てに割ける時間
  • 経済的余裕
  • 養育環境の安定度

  • などがありますが、基本的には「今子供を育てている方が親権を取る」と言われています。

    さらに、実家に帰るなどして両親の援助を受けられる場合、経済力や養育環境の安定という観点からより有利になります。

    離婚時に無職だと親権を取るのに不利になる?


    専業主婦だった方は離婚時に仕事の当てがないケースも多いと思います。

    前の項目で書いたように、養育費が支払われるのが前提なので親権者を選ぶのに経済力はそこまで重視されません

    ですが夫側も育児にきちんと参加していた場合など、他の項目でそこまで差がつかなければ、経済力が焦点となる可能性も十分にあります

    いくら養育費や援助制度があるとはいえ、夫が亡くなったり支払い能力がなくなったりする可能性はあり、そんな時きちんと対応出来る経済力はあるに越したことはありませんよね。

    理想としては、離婚前に資格を取ったり仕事を探したりと経済的に自立する準備をしておく事が大事です。

    間に合わず離婚の時に無職である場合でも、資格を保持しておりこれから仕事を見つける見込みがある、なくても子供を育てる為に仕事を探す意思があるといった事をしっかりアピールしてカバーすることは十分可能。

    お金はあればあるほど有利という訳ではなく、「子供を無理なく育てられるのか」が基準だからです。

    離婚時の親権、母親の有利は絶対?


    巷では「親権は母親に行くケースが8割」という意見を耳にしますが、裁判所はなぜそんなに母親の方を重視するのでしょうか?

    実はこれは結果論であるとも言われていて、裁判所が特別母親を贔屓しているという訳ではないようです。

    日本では一般的に上で挙げた「裁判所が考慮する項目」を満たしているケースが母親に多いだけなんですね。

    10歳以下の場合母親が有利になるのは本当ですが(母性優先の原則)、それ以後は状況によって父親が有利になる事は十分にあり得ます。

    また、別居している場合、「既に子供と同居している側に親権が行く」事がほとんどのようです。

    5歳に満たないの子供の親権を「育児放棄ぎみだった母親に渡せない」と思った父親が別居期間を設けて自分で子供の世話をして育児の実績を作り、無事親権を得ることが出来た事例もあります。

    上のケースは母親に明らかな落ち度があるという事もありますが、「母親が有利」と安心しきっていると親権を得られない場合もあるので、自分が客観的に見て親権者としてふさわしいと判断されるかどうか、しっかり事前に確認しておきましょう。

    まとめ

    • 専業主婦でも親権は問題なく取れる。
    • 無職でも親権は取れるが、今後稼ぐ意思がある事をアピールするべき。
    • 「母親有利」は基本的には10歳まで。
    • 親権は「実際に子供の世話を主に担っているのはどちらか」という点が一番重要視される。

    いかがでしたか?

    「専業主婦は無職で経済力がないから…」というのを真に受けて、協議離婚(裁判を通さない離婚)で親権を譲ってしまわないように気を付けてくださいね。

    裁判になれば普段から子供の世話をしている専業主婦が圧倒的に有利になります。

    ですが自分や子供の為に経済力はあるに越した事はないので、出来たら離婚前に自立の計画を進めて行くのがオススメですよ。

    忙しくて大変でしょうが、子供と自分自身の為、頑張って下さいね。