離婚の計画を進めていく際、子供を持つ夫婦の多くは「親権問題」に悩みます。

協議の中でも争点になりやすい親権の取り合いですが、一般的に母親が有利といわれているのは本当なのでしょうか。

そもそも、親権とはどのように決定していくものなのでしょうか。

今回は、気になる親権問題にスポットを当てます。

離婚後の生活を思い描くにあたって、最も気がかりである親権の知識を、この機会に整理しておきましょう。

『離婚の親権問題』母親が有利というのは本当なのか


離婚準備の中で親権の決定は大きな問題です。

一般的に言われているように、子供が幼い(10歳以下)の場合はほとんどのケースで母親が親権を取ることができます。

理由は、子供が生まれてからこれまで主となって育ててきた人が、ほとんどの場合は母親だからです。

子供が幼ければ、当然ながら生活面で面倒を見る必要があるわけですが、その年齢を10歳と定めてあるのです。

生まれてから主となり育ててくれた母親の元で育つのが、子供にとって最も幸せであり、安心だという考えに基づきます。

これが、親権問題で母親が有利であることの大きな理由です。

但し、親権は、子供がすでに20歳を超えている場合は考える必要がありません。

成人している子供は充分に自分で生活をしていける、成熟した大人として扱われるからです。

また、親権は、子供一人一人に対して決定していかなくてはならないという点も知っておきましょう。

複数の子供がいる場合は、それぞれの子供の親権を決めていくことになります。

上の子供は父親が親権を持ち、まだ幼い下の子の親権は母親が持つという決定をする夫婦もいるのです。

『離婚の親権問題』母親が親権を持つ割合


日本の親権問題の多くは、夫婦間の協議(話し合い)の下、合意が取れて決定します。

そして、多くの場合は母親が親権を持つという結果が出ています。

実際にまわりを見渡してみても、シングルファザーはまだ少ないのではないでしょうか。

なお、話し合いがもつれた場合には家庭裁判所に相談して親権問題を解決します。

『調停離婚』もしくは『裁判離婚』においても、ほとんどの場合で母親に親権が決定しています。

その割合は、母親が9割、父親に決定したのはわずか1割なのです。

(※平成27年度の統計)

昔と比べ、最近の男性は育児に積極的に関わるようになったと言われています。

子育てを妻に押しつけていた時代とは違い、幼稚園や小学校の行事にも参加するようになり、イクメンという言葉も生まれました。

しかし、育児や子育てを『主軸になって行なっている存在』はまだまだ母親です。

裁判所(法律)では、主軸となって子育てをしてきたのは誰かを重視します。

なぜならば、親権とは、子供が幸せに暮らしていけるかどうかを見極めて決定されるからです。

離婚において母親が親権を取るための条件


夫婦間の協議でどちらが子供を引き取るかを決めれば、親権問題は片付きます。

しかし、裁判所の力を借りて判断をしていく場合は、母親が全て有利とは限りません。

母親が著しく育児放棄をした、家を留守にすることが多かった等の問題があれば、父親は裁判で事実を訴えることができます。

前述の通り、親権は子供が安全に幸せに暮らせるように定めているものです。

裁判所が「父親が育てた方が子供は幸せになれる」と判断すれば、稀に父親に親権が委ねられることがあります。

なお、子供も大きくなれば、両親の離婚についてもある程度理解ができるようになります。

子供が15歳を超える場合、親権の決定にはその子の意思が尊重されます。

子供に何も説明せず、両親が離婚や親権問題を片づけてしまうことのないようにしましょう。

20歳になっていれば親権問題の対象にはなりませんが、15歳~19歳の子供には話をする必要があるということです。

まとめ

  • 親権の対象である子供が10歳以下の場合は、圧倒的に母親が有利である。
  • 協議で親権が決まらない場合、『調停』『裁判』による審判で親権を決定する。
  • 審判で決定した親権の割合は、母親が9割、父親が1割である。
  • 子供が15歳を超えているときは、その子の意思を尊重して親権が決まる。

今回は、親権争いにおける女性の有利性および親権獲得の割合をご紹介しました。

夫婦間において親権さえ決まれば、離婚話は進めやすくなります。

しかし、親権でもめる夫婦は少なくありませんので、万が一のために家庭裁判所のサイトも見ておいた方が無難でしょう。

母親が有利とされていながらも、稀に父親に親権が決定されることもあるからです。

もしもあなたに15歳以上の子供がいる場合は、裁判所は子供の意見を尊重します。

事前に何が争点のポイントになるかを知っておいた方が良いと言えます。