今、「子供の貧困」が社会的な問題になっています。

この子供の貧困には、母子家庭の経済的な困窮も大きな原因となっています。

現在母子家庭は珍しくない世の中になっていますが、母子家庭に裕福なイメージはいまだにありません。

ここでは母子家庭の貧困について説明していきます。

母子家庭の貧困率はどれぐらい?


少々古いデータですが、総務省統計局が行った平成22年度の国勢調査の結果によると、2010年の時点で、一般世帯のうち母子家庭、父子家庭を合わせたひとり親世帯は8.7%に上るといわれています。

その中で母子家庭は約123万8千世帯です。

人一人が必要最低限度の生活を維持するために必要な年収は122万円と言われており、世帯の一人に充てられる金額が122万円以下の年収の世帯を貧困家庭と考えると良いでしょう。

ひとり親家庭には貧困家庭の割合が約55%に及ぶため、ひとり親家庭の2世帯に1世帯が貧困状態にあります。

さらに、男性の平均年収が214万円であるのに対し、女性の平均年収は男性の約半分272万円にとどまるため、父子家庭より母子家庭の貧困問題が深刻であり、母子家庭の約6割が貧困状態にあります。

このような母子家庭の貧困の理由について次の章で説明していきます。

母子家庭に貧困家庭が多い理由


前の章でも触れましたが、母子家庭に貧困家庭が多い原因の一つとして女性の年収の低さがあります。

これは学校を卒業して就職しても、女性は結婚で退職してしまったり、働き続ける選択をしても産休や育児休暇を取得する必要が出てくるため、男性よりも出世や昇給に不利になってしまうことが原因となっています。

また、結婚期間中に専業主婦やパートで働いていても、離婚して母子家庭になる時点で、すぐに安定した正社員の職に就くことは難しく、非正規労働者として収入を得るケースが多いことも原因の一つです。

手がかかる小さい子供がいる場合には、さらに就職が厳しくなります。

なので、低賃金のパートを掛け持ちするなどして生活費の確保に日々追われているシングルマザーも少なくありません。

また、離婚した元夫が子供が成人するまで養育費を支払い続けるケースは約2割とまれで、これも母子家庭の貧困の原因の一つです。

このような母子家庭特有の事情から、日本の母子家庭の貧困率は他の先進国と比べて非常に高くなっています。

母子家庭への貧困対策


日本でも、母子家庭に限らず、ひとり親家庭への支援はあります。

母子手当がその代表的な物ですが、それ以外にもさまざまな支援があります。

母子手当は2017年度は満額で42,290円支給されます。

物価スライド制によって支給額が変わるので、毎年支給額は変動します。

また、母子家庭の収入高によっては一部支給、または支給されない場合があります。

それ以外に、以前は子ども手当と呼ばれていた児童手当の支給が受けられます。

対象となるのは0歳から中学校卒業までの子供になり、扶養家族の人数などによって所得制限が設けられています。

それ以外にも住宅手当など自治体によって独自のひとり親家庭の支援を行っているところもあります。

まとめ

  • ひとり親家庭の貧困率は高い
  • 男女の年収に差があるため母子家庭の貧困率は特に高い
  • 母子家庭の支援内容は自治体いによって異なる場合がある

ここまで、母子家庭の貧困とその原因、母子家庭に対する支援について説明してきました。

母子家庭の8割以上が生活苦を訴えており、その解消のため、さまざまな支援が国や自治体から行われていることがお分かりいただけたと思います。

これらの支援はほとんどが母子家庭になれば自動的に支給されるものではないので、各種制限に当てはまらなければ早めに申請を行うようにしましょう。