離婚を決意すると同時に、ほとんどの女性は「子供を一人で育てあげる」という決意を固めていきます。
離婚の準備には種々様々な難関や面倒が待ち受けているものです。
子供のためだと思って乗り切っていこうという母の強さだけでは、解決できないこともあります。
一人で離婚後の生活を具体的に考えていると、不安になることはあるものです。
「一人親になってしまって子供は大丈夫だろうか」という気持ちになるのも無理はありません。
そこで今回は、シングルマザーが与える子供への影響について掘り下げていきます。
シングルマザーはどんな影響を子供に与えるのか
日本における離婚率は年々増加の一途をたどっています。
昔と違って、今は幼稚園や小学校のクラスにおいて、一人親に育てられている子供はめずらしくはありません。
さらに、中学校・高校と年齢が上がるにしたがい、親の離婚はさらに増えていきます。
もちろん、親が一人しかいないことで物理的に、また精神的に子供に負担がかかるのは事実です。
しかし、昔のように学校など子供たちの社会の中で、シングルマザーの子が孤立してしまうことはなくなりました。
まわりには多くの一人親世帯の子供がいますので、その点だけでも親としては安心ができるではないでしょうか。
昨今では、保育士や学校の教員も、シングルの家庭への対応法を理解しています。
また、学童保育や支援センターなども充実している時代ですので、子供の居場所がないということにはならないようです。
シングルマザーが子供に与えるメリット
日本では、離婚後に子供が母親に引き取られるケースは9割に達しています。
もしも夫と親権問題で揉めることがあっても、子供が10歳以下の場合は妻が親権には有利とされています。
子供が大きくなってから親が離婚する場合は、子供本人の意思も尊重されます。
しかし、本人の意思を尋ねても、大多数が「母親と暮らす」という選択をしています。
この点を見るだけでも、子供にとっていかに母親が必要であり、また大切であるかが実感できます。
子供を出産してから今日まで、子供にまつわることをほとんど引き受けてきたのは、たいていが母親です。
離婚後も、隅々まで子供の世話をすることができるのは父親よりも母親との判断がされるのは当然のことだと言えます。
もちろん、子供にとっては両親がそろい、仲良くいてくれることが最善ではあります。
しかし、新たな生活を踏み出すことを決めた場合は、子供は母親のもとで育っていくことが幸せだというのが標準的な考え方だと言えます。
客観的に見ても、そして子供本人の主観を尊重しても、ほとんどの家庭で母親が親権を取った方が良いとされているのです。
シングルマザー家庭のデメリットは?
では、シングルマザーの世帯において、子供にとってデメリットとなるのはどんなことでしょうか。
以下に例を挙げてみます。
■シングルマザーが家庭にもたらすデメリット(例)
- 両親から一人親になり、家庭内で子供は寂しい思いをする。
- 転校や新居への引っ越しなど、大きな環境変化への適応が強いられる。
- 専業主婦だった母親が働き始めた場合、長時間母親と離れることに慣れていない。
- 両親が揃っている家庭に比べ、物理的に子供に注目できる時間が限られてしまう。
- 金銭的に苦しくなる家庭が多く、学業や部活、習い事などに打ち込めないことがある。
- 反抗期に親が受ける打撃や負担を母親一人で背負わなければならない。
まとめ
- 離婚後、ほとんどの子供は母親に引き取られている。
- 多くのシングルマザーが保育園や放課後の学童保育、支援センター等を利用している。
- 一人親家庭では物理的にも金銭的にも余裕のない家庭が多い。
離婚が増加傾向にある現在、社会において子供が孤立しないようバックアップ体制も整ってはきました。
一人親で働きながら子育てをするのは容易なことではありません。
しかし、たくさんのシングルマザーが保育園や学童保育等を利用し、自立した生活を送っていることは大いに励みになります。
離婚経験者の気持ちは、やはり離婚経験者にしかわかりません。
学校や学童等で出会うシングルマザーの知恵を借りながら、どうすれば生活が困窮しないか、道すじを立てていくことをお勧めします。