離婚後、新たな生活を踏み出すときに最も気になることは、今後の生活費ではないでしょうか。
食費や光熱費、家賃、そして毎月かかる教育費等を考えていくと、不安を持つ人も少なくないはずです。
中には、子供にとって大きな楽しみである修学旅行に行かせることができない家庭もあります。
また、一見ごく普通に生活をしているように見えても、子供に習い事や部活を我慢させることがあります。
今回は、シングルマザー世帯の収入と生活費について解説していきます。
『シングルマザー世帯の現状』生活費はいくら?
シングルマザーの実質的な生活を考える前に、まずは両親が2人揃っている「標準的な家庭」を見てみます。
両親が揃っている家庭では、毎月いくら位の収入と支出があるものなのでしょうか。
以下は、2016年に総務省が発表した統計です。
■標準的な家庭の収入と生活費の「平均額(月額)」
- 収入:452,098円
- 生活費:311,506円
一般家庭では差額が14万円ほどあることがわかります。
こうした残額を貯金にあてたり、その他必要となる物の購入にあてて生活しているのです。
次の項目では、母子家庭の収入面と生活費について見ていきます。
気になるシングルマザーの生活費の平均は?
■母子家庭の収入と生活費の平均額(月額)
- 収入:217,676円
- 生活費:191,309円
シングルマザー世帯では、収入と生活費の差額が極めて少ないことがわかります。
また、全てのシングルマザーが21万円程度の収入を得られるわけではありません。
いかにシングルマザー世帯の生活が困窮しやすいかがわかるかと思います。
シングルマザーの生活費の内訳は?
■生活費の内訳(平成26年全国消費実態調査)
- 食費:24.5%
- 住居(家賃等):14.4%
- 光熱費:7.8%
- 交通費と通信費:15.4%
- 教育費:7.3%
- 娯楽等:8.2%
- その他:22.4%
母子家庭世帯では、食費や光熱費、家賃等が収入から支払われる割合を大きく占めていて、その他にあてるお金が少ないことがわかります。
生活がいわゆる「カツカツ状態」であり、急な出費に対応する余力がないと言わざるを得ません。
まとめ
- シングルマザー世帯は「収入」と「生活費」の差額が少ない。
- 生活が困窮し、子供に様々なことを我慢させる世帯が増加している。
- 急な出費に対応できないシングルマザー家庭が多い。
言うまでもなく、子供が大きくなるに従って、必要な金額は右肩上がりになっていきます。
食費や光熱費が上がるだけでなく、学用品や通学費、制服等の準備に給食費等、支払う金額が増えていくばかりになります。
シングルマザーを助ける一つの手段として、「就学援助制度」というものが存在します。
また、高校生や専修学校高等課程においては「高等学校等就学援助制度」もあります。
母子共に健全でしっかりとした生活を送っていくためにも、様々な支援制度について調べ、受けられる援助はでき得る限り受けることを強くお勧めします。