夫婦の片方が離婚を決意しても、相手が合意しない限り離婚は成立しません。

話し合いを重ねたところで堂々巡りになることは、離婚協議では珍しいことではありません。

一刻も早く夫と離れて暮らしたい場合、離婚を待たずに別居を選択する女性もいます。

ここでは、別居の準備事項や注意点、住民票に関して説明していきます。

離婚前の別居であっても住民票を異動する義務がある


別居する場合は、相手との離婚が決定していなくても住民票の異動はしておかなければなりません。

中には、ばれなければ大丈夫という軽い考えにより、住民票をそのままにしておく人もいます。

住民票異動を怠った場合は、最大で5万円の罰金制裁を受けることを知っておきましょう。

また住民票の異動は、子供の転校手続きにおいても必要な手続きとなります。

公立学校では、住民票が異動していない状態での転校は認めていないからです。

■住民票の異動の仕方
  • 現在住んでいる地域の役所で「転出」手続きをする。
  • 新しく住む地域の役所で「転入」手続きをする。
  • 「転出」後の「転入」手続きは2週間以内に行なうこと。

離婚前に別居する際の準備について


離婚を待たずに夫と別居するには、どんな準備が必要となるでしょうか。

以下に、一般的に必要とされている準備事項を整理します。

■別居の準備事項
  • 生活費の確保
  • 新居探しと引っ越し
  • 住民票の異動
  • 転校の手続き
  • 転校先の学校で必要な教材費等の購入
  • 仕事探し等

なお、妻が夫よりも収入が低い場合は、別居に必要となる生活費を夫に請求することができます。

別居状態にあったとしても、離婚が成立しない限り「婚姻関係」にあるからです。

夫婦には「相互扶助義務」「生活費の分担義務」というものがあります。

関係が破綻していても別居していても、夫婦であることには変わりはないのです。

離婚前の別居における注意点


離婚する場合も、先に別居する場合も、最も重要視しなければならないことは「お金の確保」です。

離婚をする際には「慰謝料」と「養育費」の取り決めをしっかりしておくことになりますが、別居のときの注意点もあります。

その一つは先に挙げた、夫に生活費を請求することです。

そしてもう一つ、絶対に手付かずにしておいてはならないことは「財産分与」の問題です。

別居後や離婚後に、財産の問題で揉めることは少なくありません。

特に「持ち家」がある場合の「財産分与問題」は、激しい言い争いになるケースが非常に多いのです。

持ち家や自家用車、夫名義の預貯金、妻名義の預貯金、土地等、婚姻関係になってから購入したものや貯めたお金は全て財産分与の対象となります。

財産となるもの全ての金額がいくら位になるかを把握することは、正当に財産を分与してもらうためには必要不可欠です。

急いで家を飛び出さず、財産の把握を先にしておきましょう。

まとめ

  • 別居のため引っ越しをする場合、必ず住民票を異動させること。
  • 住民票を異動させなければ、公立の学校での転校は認められない。
  • 別居にあたって最初にやらなければならないことは、生活費の確保である。
  • 別居後または離婚後に「財産分与」問題で揉める夫婦は非常に多い。

別居にあたって、または離婚にあたって、少しでも多くのお金を確保したいという心理になるのは当然のことです。

そしてその心理は相手側にも同じようにあるものです。

別居のための生活費を夫に請求する権利、財産を分与してもらう権利、慰謝料や養育費を払ってもらう権利等を見落とさないようにしたいものですね。

夫と個人的に話し合いをしてもこじれてしまう場合には、家庭裁判所の力を借りる方法もあります。

一人で思い悩まず、できるだけ幅広く情報を収集し、必要に応じて調停離婚や審判離婚(離婚裁判)という方法も検討していきましょう。

子供を抱えて生活をすれば、生活費を切り詰めても厳しい状況に追い込まれることが予想できます。

離婚後にシングルマザーが得られる手当や様々な支援制度についても、早めに調べておくことをお勧めします。