現在ではドメスティックバイオレンス、通称DVという言葉が広まり、夫婦間の暴力は犯罪であり、離婚の理由となることが一般的に定着してきました。

ここではDV行為を行う夫に対して離婚時に請求できる慰謝料の相場やそのために必要な証拠などについて説明してきます。

夫のDVが原因で離婚するとき、慰謝料はもらえるのか?


夫のDVが原因で離婚する際にには、慰謝料の請求を行うことができます。

そのためには第三者にも夫がDV行為を行っていたという事が証明できることができる証拠が確保できているかということと、夫に慰謝料の支払い能力があるかどうかという点が問題になってきます。

いくら夫のDV行為を証明する証拠がそろっていても、夫に慰謝料の支払い能力が無ければ、実際に慰謝料を受け取ることはできないケースもあります。

このケースのように、慰謝料の支払い義務が生じても、夫に支払い能力がない場合には分割で慰謝料の支払いを行わせることもできます。

DVとは、肉体的な暴力だけではなく、暴言や無視などの精神的な暴力や、生活費を渡さないなどの経済的な暴力も含まれます。

このようにDVにはさまざまな種類があり、DVの程度や、DVを受けていた期間などによって請求できる慰謝料の額は変わってきます。

DVで離婚する場合の慰謝料の相場はどれぐらい?


夫のDV行為に対する慰謝料の相場はいったいどれぐらいなのでしょうか?

裁判になったケースを見ると、50万円から500万円とおおきな差があり、一概にいくらが相場であるとは言えません。

このように慰謝料の金額に大きな差ができるのは、DV被害の程度によるためです。

DV被害の程度は以下のような基準で判断されます。
  • 夫にDV行為を行われた回数
  • 夫にDV行為を受けていた期間
  • DV被害を受けた妻側に落ち度があったか
  • DVによりどの程度の怪我をしたか、または障害が残ったか
  • 夫のDV行為によって精神に異常をきたしたか
  • 夫婦の婚姻期間はどれぐらいの長さであるか
  • DV行為を行った夫の年齢
このような条件に照らし合わせてDVに対する慰謝料が決められます。

もちろんこれらの条件を裏付ける強力な証拠があれば慰謝料はさらに高額になるでしょう。

次の章では、夫のDV行為をきちんと証明するための証拠の取り方について説明していきます。

夫のDVが原因で離婚する際に慰謝料請求に必要な証拠とは


夫のDV被害によって請求できる慰謝料の金額には、DV行為の程度や頻度、DV行為が行われていた期間によって大きな差が出てくるのは前述したとおりです。

しかし、夫から同じようなDV行為を受けていたとしても、証拠の有る無しによっても請求できる慰謝料の金額には大きな差が出てきます。

夫のDV行為を調停委や裁判官などの第三者にきちんと証明できる証拠をなるべく多く集めておくことが大切です。

夫のDV行為の証拠となるものは
  • 夫のDV行為によってできたあざや傷の写真
  • 夫のDV行為によってけがなどをした時に病院で治療し、そのけがなどに対して発行してもらった診断書
  • 夫からDV行為を受けた内容や日付を記録した日記など
  • 夫がDV行為を行っている現場の動画や音声の記録
  • 夫がDV行為を行っていることを知っている第三者の証言
などが挙げられます。

怪我などの写真はデジカメではなくフイルムの写真で、また夫のDVの内容を記録した日記などは手書きで記述したもののほうがより強い証拠とされます。

その理由は、デジタルデータに比べてアナログデータのほうが改ざんが難しいという理由によるものです。

まとめ

  • 夫のDVにより離婚する場合には慰謝料を請求できる
  • 慰謝料の金額はDVの程度や期間、それによって受けた心身の傷や障がいの程度による
  • 夫のDVを証明できる強力な証拠があると慰謝料はより高額になる

ここでは夫のDVが原因で離婚する際の慰謝料の相場と、DVの程度によって慰謝料の金額が変わることを説明してきました。

どんなにひどいDVを受けていても、きちんとした証拠がないともらえる慰謝料が低額になってしまう恐れもあります。

第三者に夫のDV行為をきちんと証明できる証拠を十分に集めてから、離婚に臨むことをおすすめします。