長年一緒に暮らしてきた相手であっても、離婚を一旦決めるとできる限り早く離れたいと思うものですね。
特にパートナーの浮気が原因で離婚を決意した場合、顔を見るのも辛いという心境になるのではないでしょうか。
しかし、子供がいる場合、突然家を出るわけにもいきません。
離婚にあたっては、親権や養育費の問題、慰謝料の問題等、考えなければならないことがたくさんあります。
今回は、夫の浮気によって離婚の道を選んだ場合の準備、離婚のメリット・デメリットに焦点を絞ってご説明します。
許せない!夫の浮気で離婚へ
子供を連れて離婚する場合、どんな準備が必要になるのでしょうか。
ここでは、夫の不貞行為によって離婚を決意した女性のために、今後の準備事項をまとめます。
■夫の不貞行為により親権を取って離婚したい場合の準備事項
- 不貞行為(性的関係を持った)の証拠集め
- 慰謝料請求
- マイホームや預貯金等の財産分与問題
- 養育費問題
- 新居の確保と引っ越し
- 子供の転校手続き
なお、妻が親権を持った場合には戸籍の問題についても考える必要があります。
多くの場合は戸籍の筆頭者が夫になっているので、離婚をする際には妻は自分の戸籍を作成するか、両親の戸籍に戻るかの選択をします。
その際は、子供を自分の戸籍に入籍させるという手続きも行わなければなりません。
「浮気で夫婦関係が破綻」離婚にメリットはある?
一般的には、夫婦のどちらかに裏切り行為があった場合、家庭内の雰囲気は壊れていくものです。
裏切られた側の精神的苦痛は計り知れないもので、人によっては健康に被害が及ぶことがあります。
離婚の一番のメリットは、信頼が置けない、または価値観が合わない相手と離れられることにあるでしょう。
パートナーに浮気が発覚すると、日常の中でも常に相手を疑わざるを得なくなり、平穏な気持ちで暮らすことが困難になります。
すでに破綻した関係を続けるよりは、新たな気持ちで別の人生を歩んだ方が前向きになれる期待があります。
また、母親が笑顔や元気を取り戻すことは、子供にとっての幸せにもつながっていきます。
両親がいくら子供の前で平静を装っても、子供なりに家庭の雰囲気が悪くなったことは充分察するものです。
殺伐とした家庭環境の中で、子供が神経をすり減らすことを防ぐためには、離婚も一つの選択肢だと言えるのです。
「許せない浮気問題」離婚のデメリット
しかしながら、 子供を抱えて離婚をすることにはデメリットもあります。
シングルマザーとしての道を選択した女性を最も悩ませる問題は、「お金の問題」です。
日本では、年収が122万円を割り込む世帯は「貧困世帯」に指定しています。
現在、一人親世帯(母子家庭・父子家庭)のうちの約半数が貧困状態にあることは、重大な問題と言えるでしょう。
■シングルマザーが貧困を回避するために取り組む事案
- 夫から得られるお金(慰謝料・養育費)の請求
- 財産分与問題
- 児童扶養手当の申請(離婚後)
- 住宅手当の申請(離婚後)
- 医療費助成制度の利用(離婚後)
- 就学支援制度の利用(離婚後)
児童扶養手当や住宅手当は、条件さえ合致していれば支給対象となります。
子供の安心・安全を確保するためにも、利用できるものはできるだけ利用するように準備していきましょう。
まとめ
- 離婚の準備事項は多岐に亘る。
- 子供を抱えている場合は離婚後も様々な申請手続きに追われる。
- 一人親世帯の約半数は「貧困状態」にある。
- 貧困を防ぐためには夫に「慰謝料」や「養育費」を請求することが大切である。
- またシングルマザーを支援する制度の利用も貧困を防ぐ方法である。
現在は3組に1組が離婚すると言われている時代です。
金銭的な支援制度だけでなく、子供の育成・保育の設備は昔と比べて整ってきています。
保育園によっては、時間外保育や夜間保育を設定していることがあります。
また、放課後に子供が利用できる学童保育施設を利用する子供も大勢います。
今は、一人親に育てられている子供は珍しい存在ではありませんので、子供自身も両親の離婚を受け入れやすくなってきているようです。
また、母親も他のシングルマザーと知り合うことで孤独に陥らないことが期待できます。
一人親世帯にとって貧困と孤独は大敵です。
離婚後に母子が追い詰められないようにするためにも、積極的にまわりの人達と関係を築いていくことをお勧めします。