女性が離婚した場合には、苗字を旧姓に戻したり、引っ越しを行うことがあるので、パスポートの記載事項の変更手続きを行う必要があります。
しかし、ごくまれにですがパスポートの記載事項の変更をしないほうが良い場合もあります。
ここではパスポートの名義変更について説明していきます。
離婚するとパスポートはどうなる?
離婚して、苗字や本籍が変更になった場合には、パスポートの記載事項をできるだけ速やかに変更する手続きを行う必要があります。
苗字を婚姻時のままにし、引っ越しも行わないのであればこれらの手続きは必要ありません。
苗字や名前が変更になった場合の各種変更手続きはパスポートセンターで行うことができ、手持ちのパスポートを返納したうえで、次のいずれかの手続きが必要になります。
- 新たに5年または10年有効なパスポートの発給申請(切り替え申請)を行う
- 返納したパスポートと残りの有効期限が同じ新しいパスポート「記載事項変更旅券」の発給を申請する
パスポートの名義変更手続きは必要か?
離婚をして、本籍や名前が変更になった場合には、速やかに名義変更を行ったほうが良いでしょう。
パスポートは国内外を問わず、身分を証明するための重要な書類なので、その内容が実際と異なる場合には、身分証明の役割を果たすことができないからです。
特に何かの手続きをする際には本人確認が必要な近年においては、運転免許証を持たない人にとってパスポートは重要な本人確認のための書類となります。
しかし、ごくまれにパスポートの名義変更を行わないほうが良い場合もあります。
それは、離婚直後に海外旅行を予定している場合です。
このような場合に旅行前にパスポートの名義変更を行ってしまうと、航空券とパスポートの名前が異なるケースが出てきてしまい、出国することができなくなってしまうからです。
当然ながら航空券とパスポートの名前は一致させておく必要があるので、離婚後に海外旅行に行く際には、パスポートの名義変更は必ず必要になります。
パスポートの名義変更手続きに必要な物とは
前述したように、パスポートの氏名、本籍、性別、生年月日に変更があった場合に行う記載情報の変更手続きには2つの方法があり、それぞれ必要な書類等があります。
新たに5年または10年有効なパスポートの発給申請(切り替え申請)を行う場合には次の物が必要になってきます。
- 一般旅券発給申請書
- 変更事項を証明できる戸籍謄本または戸籍抄本
- 写真
- 記載内容の変更を行いたい有効期限のあるパスポート
- 運転免許証などの本人確認のための身分証明書
新しいパスポートを受け取る際には、5年有効なパスポートでは11,000円、10年有効なパスポートでは16,000円分の都道府県収入証紙と収入印紙代が必要になります。
返納したパスポートと残りの有効期限が同じ新しいパスポート「記載事項変更旅券」の発給を申請する場合には
- 一般旅券発給申請書
- 記載事項の変更が確認できる戸籍謄本または戸籍抄本
- 写真
- 記載事項を変更したい有効期限のあるパスポート
- 身分証明書
この手続きに必要な手数料は6,000円となっており、新規にパスポートを作成するより安価で済むのがメリットです。
もし、パスポートの有効期限が比較的長く残っている場合には、こちらの手続きをおすすめします。
まとめ
- パスポートの名義変更はできるだけ速やかに行う
- 海外旅行を予定している時期によっては名義変更は遅らせたほうが良い場合もある
- パスポートの記載事項を変更する手続きには2つの種類がある
ここでは、パスポートの名義変更手続きについて説明してきました。
パスポートの名義変更手続きには2つの種類があり、それぞれ手数料や残りの有効期限が異なることがお分かりいただけたと思います。
海外旅行の際には、航空券とパスポートの名義が同一である必要があるので、パスポートの名義変更のタイミングには注意しましょう。